火打金と角指(かくし)
皆さんまいどです!
今回はブッシュクラフトワークには欠かせない火打金のご紹介です。
慣れれば1分とかからず火を熾すことが出来ます。
それは火を熾すために古来の人々にはかかせない道具でしたが
ガスやライターのような便利な道具がある現代では本来の役目は
既に終わってしまった人類最古のテクノロジー、それが火打金です。
火打石さえあれば壊れるところがないのでボクにとっては未だに
野外で信頼のおける大変実用性のある道具です^^

Hudson Bayハドソンベイ ハンドメイド 火打金
マテリアル:火打金(高炭素鋼)/火打石(チャート)
サイズ:9.5cm
重量:56g
MADE IN USA
しかし、そんな現代でも北米にあるハドソンベイ社では写真の様な本格的な火打金を
鍛冶職人よって今も昔も変わらず作り続けられています。
しかも会社の設立は1655年…(南北戦争より前やん、道具も会社も最古やった^^;)
このクラシカルなオーソドックスな形はとてもよく考えられており
火打金として大変扱いやすいです。
使い方は人差し指から小指までの4本の指を「Uの字」の輪の中に通して
手にはめる感じに使います。
これは火打金を火打石に叩き付けて火花を散らす際に、火打金を持っている側の指を
誤って石に当てても痛く無いように考えらています。
なので優れた道具にはどこかに必ず「その形になった理由が」あります。
と、この火打金の話をする前にボクの地元の博物館の「松本歴史の里」さんに
以前お伺いさせて頂いた際、とても興味深い道具が展示されていたので
今回合わせて紹介したいと思いました。

この「松本歴史の里」は旧長野地方裁判所を移築した博物館だけに館内には
江戸時代の同心や岡っ引きが捕物の際に使用する様々な道具類が展示してあり
松本に来られた際にはこれらの道具を見に行くだけでも大変面白いです。

例えば時代劇の番所のシーンでよく見掛ける三道具が展示してあったりします。
これは上から袖搦(そでがらみ)・刺股(さすまた)・突棒(つくぼう)と言い、
暴れるような罪人は複数の岡っ引きに取り囲まれて「やんや、やんや」と四方から
これで押さえ引っ掻き突き回されます。(実際にやられたら血だらけやね。。。^^;)
ただ、そんな捕物の道具の中にとても興味深いモノが交じっていたのです。

写真の3つの道具は角指(かくし)又は角手(かくて)と言われる道具で
棘側を裏にして指輪のようにはめて暴れる罪人の腕や首を握り爪を相手の身体に
食い込ませて動きを制圧する暗器として展示されていました。
しかし、向かって左の角指とされる物が最初に見た火打金とそっくりです。
そう、これは角指ではく本来は火打金です。
ボクはこれを見て最初とても不思議に思いました。
何故「角指」と「火打金」を一緒の道具として展示してしまったのか?
多分、理由は簡単で最初から捕物のカテゴリーと一緒の中に含まれていれば
専門の学芸員さんも「火を熾す道具」ではなく「武器」として見てしまった
のではないかと思います。
ジャンルが違うと全くの別の分野になってしまうため、
どんな分野でもたまにあることです^^;
ボクがブッシュクラフトワークを通して常に思うことが
「昔の道具は何とか残っている資料で技術的には再現出来ても、
実際のその道具の使い方が誰も分からない。。。」
特にそのリアルに使っていた世代が全て居なくなってしまったときは既に
手遅れになる場合が多いです。
一度、その習慣や風習のような文化が失われると当時の道具が残っていたとしても
使い方を正確に再現するのは資料や物だけでは大変難しいことが多いです。
例えば、日本人なのに草鞋が履けない、靴を履いている時と同じ感覚で
歩いてしまい本来の草鞋で歩くような歩き方が既に出来ない。
これもロストカルチャーに近いです。

余談ですが、残念な事にあの角指として展示されいた火打金は今は
引っ込めてしまったようです。。。(ボクのせいかも…^^;)
ただ、あそこに展示してあったと言う事は少なくとも同じ時代、近い場所の物
だと思うのでボクは当時の岡っ引きはあの洋風の火打金をメリケンサックのように
実際の武器としても使っていたのではないかと思う。
学術的にはどうか分からないけど火打金を捕物の道具としても
使用していたとして見た方が面白いし、当時の現場の彼らは今の警察とは
違ってそのくらいアクティブに臨機応変だったとボクは思う^^
そうなるとあの展示は間違っていなかったのかも知れないのです。
出来たらまた展示して欲しいなあの貴重な火打金。。。^^;

ちなみに現在ボクの手持ちの火打金。
写真左から
・電工ナイフ(SK-4日本鋼)
よくホームセンターでも売っている電工ナイフ。
意外と知られていないけど実はこれも火打金として使えます。
この折り畳んだ際に出るブレードの背の部分が火打石を叩き付けるのに丁度いい。
またハンドル部分が持ち易いので子供や女性でも火花を出しやすいです。
ただしステンレス鋼の物は火花が出ないので火打金として使うなら
ブレードの鋼材が日本鋼の物がオススメ。
・焚火ナイフ
焚火ナイフこれはボクが以前、刃物鍛冶の大泉さんに特注で作って頂いた物。
切り出し刃と火打金のハイブリッドナイフで実は西洋では昔からあるデザイン。
フリントストライカーナイフ、又はバイキングナイフとも言います。
煮炊きをするための焚き付けが目的なので本来は女性用のナイフ。
・Hudson Bayハドソンベイ ハンドメイド 火打金
やはり、何百年も変わらない基本の形なのでとても扱いやすい。
鍛冶屋さんのハンドメイドなのでひとつひとつ形が微妙に違うところもいい。
他にもルーペが付いた真鍮製のタバコケースの豪華な火打石セットから
火打金と火打石のベーシックセットの物まである。
・自作火打金
ボクが試しに自分で作ってみた火打金。
ガスバーナーで焼きを入れて一気に水に入れて冷ますと出来上がり。
素人工作だが意外と火花が出てビックリ。
・5in1 フリントストライカー
現代版の進化系火打金と言っていいかもしれない。
シグナルミラー、ボウドリルハンドピース、ガットフックなど5種類の機能を
持ち合わせた新感覚のサバイバル火打金。
また個々の使い方をピックアップしてみたいな〜^^

そして先程、紹介した「ハドソンベイ ハンドメイド 火打金」。
実はこの松本にも置いてあるお店がこのA&F安曇野店さん。
多分長野県界隈ではここでしかこの火打金は置いてないんじゃないだろうか?
ほぼ1点物なので好みの形や種類の物が売り切れる前に欲しい人はいざお店へGOだ!

A&Fメタルマッチ
あと地元のFM松本さんで毎週放送しておりますラジオ番組、
「イラストレータースズキサトルのブッシュクラフト信州」で
何とボクの愛用品コーナーで紹介させて頂いた道具のポップが!

Klean Kanteen ワイドインストレートボトル(カフェキャップ)
そう、A&Fさんで扱っている商品はボクのブッシュクラフトワークと
とても共通する道具が多いのだ。
普通のアウトドアショップでは火打金なんてものは売ってない
ボクもお店に行くと道具を見ているだけで気付いたら
1〜2時間は過ぎてしまう。。。^^;
ご興味ある人は是非々〜♪
今回はブッシュクラフトワークには欠かせない火打金のご紹介です。
慣れれば1分とかからず火を熾すことが出来ます。
それは火を熾すために古来の人々にはかかせない道具でしたが
ガスやライターのような便利な道具がある現代では本来の役目は
既に終わってしまった人類最古のテクノロジー、それが火打金です。
火打石さえあれば壊れるところがないのでボクにとっては未だに
野外で信頼のおける大変実用性のある道具です^^

Hudson Bayハドソンベイ ハンドメイド 火打金
マテリアル:火打金(高炭素鋼)/火打石(チャート)
サイズ:9.5cm
重量:56g
MADE IN USA
しかし、そんな現代でも北米にあるハドソンベイ社では写真の様な本格的な火打金を
鍛冶職人よって今も昔も変わらず作り続けられています。
しかも会社の設立は1655年…(南北戦争より前やん、道具も会社も最古やった^^;)
このクラシカルなオーソドックスな形はとてもよく考えられており
火打金として大変扱いやすいです。
使い方は人差し指から小指までの4本の指を「Uの字」の輪の中に通して
手にはめる感じに使います。
これは火打金を火打石に叩き付けて火花を散らす際に、火打金を持っている側の指を
誤って石に当てても痛く無いように考えらています。
なので優れた道具にはどこかに必ず「その形になった理由が」あります。
と、この火打金の話をする前にボクの地元の博物館の「松本歴史の里」さんに
以前お伺いさせて頂いた際、とても興味深い道具が展示されていたので
今回合わせて紹介したいと思いました。

この「松本歴史の里」は旧長野地方裁判所を移築した博物館だけに館内には
江戸時代の同心や岡っ引きが捕物の際に使用する様々な道具類が展示してあり
松本に来られた際にはこれらの道具を見に行くだけでも大変面白いです。

例えば時代劇の番所のシーンでよく見掛ける三道具が展示してあったりします。
これは上から袖搦(そでがらみ)・刺股(さすまた)・突棒(つくぼう)と言い、
暴れるような罪人は複数の岡っ引きに取り囲まれて「やんや、やんや」と四方から
これで押さえ引っ掻き突き回されます。(実際にやられたら血だらけやね。。。^^;)
ただ、そんな捕物の道具の中にとても興味深いモノが交じっていたのです。

写真の3つの道具は角指(かくし)又は角手(かくて)と言われる道具で
棘側を裏にして指輪のようにはめて暴れる罪人の腕や首を握り爪を相手の身体に
食い込ませて動きを制圧する暗器として展示されていました。
しかし、向かって左の角指とされる物が最初に見た火打金とそっくりです。
そう、これは角指ではく本来は火打金です。
ボクはこれを見て最初とても不思議に思いました。
何故「角指」と「火打金」を一緒の道具として展示してしまったのか?
多分、理由は簡単で最初から捕物のカテゴリーと一緒の中に含まれていれば
専門の学芸員さんも「火を熾す道具」ではなく「武器」として見てしまった
のではないかと思います。
ジャンルが違うと全くの別の分野になってしまうため、
どんな分野でもたまにあることです^^;
ボクがブッシュクラフトワークを通して常に思うことが
「昔の道具は何とか残っている資料で技術的には再現出来ても、
実際のその道具の使い方が誰も分からない。。。」
特にそのリアルに使っていた世代が全て居なくなってしまったときは既に
手遅れになる場合が多いです。
一度、その習慣や風習のような文化が失われると当時の道具が残っていたとしても
使い方を正確に再現するのは資料や物だけでは大変難しいことが多いです。
例えば、日本人なのに草鞋が履けない、靴を履いている時と同じ感覚で
歩いてしまい本来の草鞋で歩くような歩き方が既に出来ない。
これもロストカルチャーに近いです。

余談ですが、残念な事にあの角指として展示されいた火打金は今は
引っ込めてしまったようです。。。(ボクのせいかも…^^;)
ただ、あそこに展示してあったと言う事は少なくとも同じ時代、近い場所の物
だと思うのでボクは当時の岡っ引きはあの洋風の火打金をメリケンサックのように
実際の武器としても使っていたのではないかと思う。
学術的にはどうか分からないけど火打金を捕物の道具としても
使用していたとして見た方が面白いし、当時の現場の彼らは今の警察とは
違ってそのくらいアクティブに臨機応変だったとボクは思う^^
そうなるとあの展示は間違っていなかったのかも知れないのです。
出来たらまた展示して欲しいなあの貴重な火打金。。。^^;

ちなみに現在ボクの手持ちの火打金。
写真左から
・電工ナイフ(SK-4日本鋼)
よくホームセンターでも売っている電工ナイフ。
意外と知られていないけど実はこれも火打金として使えます。
この折り畳んだ際に出るブレードの背の部分が火打石を叩き付けるのに丁度いい。
またハンドル部分が持ち易いので子供や女性でも火花を出しやすいです。
ただしステンレス鋼の物は火花が出ないので火打金として使うなら
ブレードの鋼材が日本鋼の物がオススメ。
・焚火ナイフ
焚火ナイフこれはボクが以前、刃物鍛冶の大泉さんに特注で作って頂いた物。
切り出し刃と火打金のハイブリッドナイフで実は西洋では昔からあるデザイン。
フリントストライカーナイフ、又はバイキングナイフとも言います。
煮炊きをするための焚き付けが目的なので本来は女性用のナイフ。
・Hudson Bayハドソンベイ ハンドメイド 火打金
やはり、何百年も変わらない基本の形なのでとても扱いやすい。
鍛冶屋さんのハンドメイドなのでひとつひとつ形が微妙に違うところもいい。
他にもルーペが付いた真鍮製のタバコケースの豪華な火打石セットから
火打金と火打石のベーシックセットの物まである。
・自作火打金
ボクが試しに自分で作ってみた火打金。
ガスバーナーで焼きを入れて一気に水に入れて冷ますと出来上がり。
素人工作だが意外と火花が出てビックリ。
・5in1 フリントストライカー
現代版の進化系火打金と言っていいかもしれない。
シグナルミラー、ボウドリルハンドピース、ガットフックなど5種類の機能を
持ち合わせた新感覚のサバイバル火打金。
また個々の使い方をピックアップしてみたいな〜^^

そして先程、紹介した「ハドソンベイ ハンドメイド 火打金」。
実はこの松本にも置いてあるお店がこのA&F安曇野店さん。
多分長野県界隈ではここでしかこの火打金は置いてないんじゃないだろうか?
ほぼ1点物なので好みの形や種類の物が売り切れる前に欲しい人はいざお店へGOだ!

A&Fメタルマッチ
あと地元のFM松本さんで毎週放送しておりますラジオ番組、
「イラストレータースズキサトルのブッシュクラフト信州」で
何とボクの愛用品コーナーで紹介させて頂いた道具のポップが!

Klean Kanteen ワイドインストレートボトル(カフェキャップ)
そう、A&Fさんで扱っている商品はボクのブッシュクラフトワークと
とても共通する道具が多いのだ。
普通のアウトドアショップでは火打金なんてものは売ってない
ボクもお店に行くと道具を見ているだけで気付いたら
1〜2時間は過ぎてしまう。。。^^;
ご興味ある人は是非々〜♪
火打金を欲しくなってこのボウドリルハンドピース付きの火打金の5in1 フリントストライカーかAmazonで売られている滝田商店の吉井本家と書かれている火打金がいいかなと思っているのですが5in1 フリントストライカーの火花の量などの使い心地は良いでしょうか?5in1 フリントストライカーのAmazonのレビューで吉井本家の火打金より硬い感じで火花の出が少なく吉井本家の火打金は軽く擦っただけで火花が出たと書いてありまして使い心地が気になってまして。