絵描きゴトキャンプゴト。

スズキサトルのイラストやアウトドア活動を紹介していくブログ。

野生のククサ

皆さんまいどです^^

以前、葡萄杢のククサを制作しましたが、現在制作中のクラフト本のために
また新たなククサを制作しました。

ククサ03_01s
前回のモノより野性味が強いククサが完成。
ボクの指導でナイフを多少使い慣れた人なら2~3日で制作出来ると思う。

ククサ03_02s
裏を見るとその元の瘤の形がよく分かる。
自然がデザインした形そのままを生かすと不思議なことに手に持ちやすい。

瘤は芯の入ったまま置いて置くと必ず亀裂が入って割れる。。。
そうなると後々リカバーが大変。^^;
よくククサを制作している最中や完成してしばらく経ってから割れる原因は
ボクが見る限り乾燥し過ぎた材を使用したのがほとんどだと思う。

よく乾燥させなければならないのは、家具や工芸品などの加工部材の場合である。
こういった天然の瘤をククサにするには生木のうちに手早く作ったほうがいい。
また、中に虫がいるので一度、沸騰したお湯で茹でて殺虫しておくと尚いい。
入ったままだと中が穴だらけになる。
前に作った葡萄杢のククサでは中に虫がいたので穴だらけになった。。。^^;

ククサ03_03s
簡単な作り方の流れとしては
まず瘤を採取したら現地で手早く樹皮をナイフで剥ぐ。
写真は小学生の息子が皮を剥いでます。(ものの20分くらい)

ククサ03_04s
そしたら次に一日置かないうちに直ぐに中の芯をくり貫く。
ここが一番大事なところかもしれない。

時間が無い場合でも皮を剥いで芯をくり貫くところまで一気にやれば
後は多少日を置いても割れることはほとんどない。

他にもまだまだクラフト術のコツはたくさんあるのだけど
後は本に書こうと思う^^;

ではでは~!

黒耀石(obsidian)

皆さんまいどです^^

ブッシュクラフトではよく登場する火打金と火打石ですが今回は
火打石(チャート)のほうを取り上げたいと思います。

簡単に言うと石に鉄を打ち付けて火花を散らして火を熾すのですが
石なら何でもいいのか?と言う訳ではなく。

チャートと言われる鉄よりも硬い石であることが重要です。
鉄を削るので同等かそれよりも硬いモース硬度5~7位が理想です。
瑪瑙や石英などは硬度7なので火打石によく使われる石です。

ちなみにダイヤモンドはモース硬度10です。
でも火打金で叩いたら多分割れちゃうけど。。。
硬いと強いは別の話で衝撃には大変弱いのです。

2017-08-28黒燿石01s
黒耀石(obsidian)

それでボクが散々、色々なチャートを火打石として試してみた結果
チャートの中でも黒耀石が最も火打石に向いていると思いました。

黒耀石を使って鏃や石器ナイフを作る人はいるけど
火打石に使っている人はあまり見かけません。

多分ボクが思うに瑪瑙や石英といった石に比べてモース硬度が5~5.5と低く
ギリギリ火花が散らせる硬さなのであえて試さなかったのかもしれない。
ただこの黒耀石には他のチャートにはない特徴があります。
またその特徴が火打石に向いている所以でもあります。

2017-08-28黒燿石02s
それはこの肉も切れるほど鋭く尖った断面です。
黒耀石より硬度の高い石は他にも沢山あります。
しかしそれらは全て火打金で叩いて使用して行くうちに角が削れてどうしても丸くなっていきます。
そうするととたんに火花が散らしにくくなります。

反面、黒耀石はその特徴からいくら叩いてもいつまでも面が尖ったままなので
石が持てないくらい小さくならない限り永続的に角を保つ事が出来ます。

火打石で重要なのは最初にも言いました硬さも大変重要ですが
それよりも重要なのが角がよく尖っている事なのです。

「角 とれて 打つ人もなし火打石」
昔の人は道具に例えてよく言ったもの。。。これこそまさにロストカルチャー。。。
色々意味が深いわ^^;

※黒耀石ですが石と言うより天然のガラスなので火打石として使用する場合
尖った破片や角で指を切らないよう十分注意して下さい。


2017-08-28和田峠03s
ちなみにボクの住んでる松本市から近くの霧ヶ峰周辺や和田峠は黒耀石の産地だったりします。
写真の巨大な黒耀石の塊は長和町の星糞峠(ほしくそとうげ)にある黒耀石体験ミュージアムのものです。
一緒に訪れた息子が黒耀石にやけに反応しているので、おお!石器にも興味があるのか!と思いきや。
マインクラフトと言うゲームに黒耀石が登場するので反応してるだけでした。
本物が見れてよかったな~息子よ^^;

2017-08-28和田峠02s
諏訪湖から星糞峠一帯には縄文時代、集落が群生していたらしく
彼らにとって黒耀石は物々交換としての貴重な収入源だったと思われる。
これだけ人が密集して住んでいたと言うことはさほどの争いも無く豊かな地域だったんやろうな~^^
こちらの地域では黒耀石のことを「星糞」と言っていたそうです。

※この一帯は私有地で勝手な鉱物等の採集は禁止になっています。
黒耀石はミュージアムショップのほうで購入できます^^
手のひらサイズで500円安い!


2017-08-28和田峠04s
まさにブッシュクラフトワークの原点と言ったところ。
ボクの和式ブッシュクラフトワークと通じるものがあるので
この辺りはもう少し掘り下げないとダメやね。。。今後の課題。

2017-08-28和田峠01s
星糞峠は大変自然豊かな素敵なところなので皆さん機会があれば
是非お出かけしてみて下さい。

この写真だけみたらフィンランドみたいや~もちろん行ったことないけど。。。^^;

ではでは!

ブッシュクラフト開墾近況

皆さんまいどです^^

気付けば前回の開墾記事から全く更新されてないので久々の畑の近況。

開墾_7_21_01s
写真だけ見るとここは南米か!と言うくらい
草木が生い茂っていたので皆である程度伐採。
春前に結構切ったけど、それ以上に木の成長が物凄い早い。

開墾_7_21_02s
これである程度光が入るようになった^^
でも奥のほうも、もうちょっと切らないとダメかな〜。

開墾_7_21_03s
どこの国でも厳しい環境にはやっぱりジャガイモやね。
花が綺麗^^

でもこっちの虫は強いね。
地下足袋の生地の上からでも刺して来る^^;

ではでは!

Aテーブル

皆さんまいどです^^

前回の開墾記事でボクが座っていたこの椅子。
トライポッドを利用したものでブッシュクラフトの世界では
とてもポピュラーなクラフトです。
正面から見た形がアルファベットのAに似ているので
ボクは勝手に「Aチェア」と言っています。
布と紐があれば現地の枝木を利用して椅子が出来ちゃいます。
ハンモックを2つ折りにしても作ることが可能です。

トライポッド_Aチェアー_01
また写真のように荷物を掛けたりできるのでとても便利。
最近はキャンプ場でも見掛けるようになりました^^
ブッシュクラフトも少しは世間に広まってきたのでしょうか。。。

トライポッド_テーブル00s
今回このトライポッドを利用して椅子の他にテーブルを作っちゃいます。
開墾中は作業の合間に立って食べれるテーブルが欲しいのです。

トライポッド_テーブル01s
最近の「笠おじさん」はパラコードも使いません。
こうしたものには現地の蔓を利用します。
蔓と木は同種材接合の原理で相性がとてもいいのです。

トライポッド_テーブル02s
小一時間で完成。名付けて「Aテーブル」
一度作れば当分使えるので、あるとやっぱり便利^^
食べ終わったお皿とか置けるので下にもう一段あると完璧やね。

トライポッド_テーブル03s
写真の美味しそうな煮込み料理はボクの山の先生が作ってくれました^^
カレーとトマトソースの2種類で、お店の味やないですか!?
というくらい美味しかったです^^;

今回、嬉しいことに開墾のお手伝いにきて頂いて
斧で木を4〜5本切って帰られました。
山男と言うのに相応しい方です。

ではでは!

能登マキリ(間切り・魔切り包丁)

皆さんまいどです^^

前回、大泉さんのプーッコを紹介した際にも出て来た
日本古来の刃物「マキリ」小刀を紹介したいと思います。
ボクに片刃の良さを再確認させてくれた和式刃物です。

また同じマキリでも北海道のアイヌ民族に伝わる装飾の美しいマキリもありますが
今回ボクが紹介するのは北陸・東北地方の漁師達に愛用されてきた能登マキリです。

能登マキリ_00s
能登マキリ(Noto Makiri)
ブレード長:約100mm(鍛造/ドロップポイント/ナロータング/片刃)
刃厚:約3mm
鋼材:不明
※写真のマキリはハンドル材シース等カスタムしてあります。


実はこのマキリはボクのお山の先生からの頂き物。
いつも貰ってばっかりで申し訳ない。。。^^;

能登マキリ_01s
一度、柄から刃を外して焼き入れをし直し研ぎ直した。
すると両刃とは全く違う鋭い切れ味にビックリ!^^;
そりゃ、和食の板前さんは片刃の和包丁使うわ〜と言う感じ。

能登マキリ_02s
片刃の刃物は切った際に食材が刃に貼り付かないように
裏スキ(凹)がしてある物が多いです。

両刃の刃物の要領で薪をバトニングした際は片側に湾曲しながら
刃が深く入る傾向があるので上手く割るには少々コツがいる。
ただ、これもマタギの「フクロナガサ」同様、使い手が刃物に
合わせてスキルが上がればいいだけの話である。

能登マキリ_03s
片刃のようなエッジ角が狭く切れ味鋭いタイプはこの柄から
刃が始まる構造のおかげで砥石で刃を大変ケアしやすい。
鋼材にもよるがどの刃物も基本は同じである。

・刃の身幅が狭い=切れ味はいいが刃持ちが悪い。
・刃の身幅が広い=切れ味は鈍いが刃持ちがいい。

能登マキリ_04s
一般の能登マキリは和鉄のような柔らかい鋼材を主に使用している。
それは本来、魚を捌いたりするのが目的なので現場での研ぎやすさを
優先させているからだと思われる。

刃厚は約3mm程度はあるがブッシュクラフトナイフのようなハードな
バトニングにはあまり向かない、と言うか普通のマキリではやってはいけない。
粘りはあるが柔らかいのでタングや刃が曲がってしまう。。。^^;
なのでボクは硬い鋼材を使用したフルタングのマキリナイフがあれば
最高の和式ブッシュクラフトナイフが出来上がると思っている。

能登マキリ_05s
あと最近は野外での活動でナイフ類はベルトに通すことが殆ど無くなった。
現在は真田紐を「鉈結び」で腰に掛けるスタイル。
そうなった理由もまた追々紹介したいと思います^^

能登マキリ_06s
追記:そう言えば片刃の切れ味を載せるの忘れてました^^;
試しにフェザーを作るとこんな感じに切れるのが特徴。
ボクでもこんなんやから上手い人はもっと薄く切れると思う。

ではでは!

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SUZUKI SATORU        スズキサトル

Author:SUZUKI SATORU        スズキサトル
かれこれ20年以上イラストレーターをしております。日本ではまだ馴染みの少ないブッシュクラフトワークを中心としたキャンプスタイルを絵本やイラストとともに提案しております。

『イタリア・ボローニャ
国際絵本原画展』
ノンフィクション部門
2011・2012・2013年度入選

日本理科美術協会会員

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